※現在、製薬会社の都合により薬剤の入荷ができないため、中止させていただいております
プラセンタとは英語で「胎盤」を意味し、人や豚・馬などの胎盤から豊富な栄養素を抽出したエキスのことです。
プラセンタは、細胞の活性化や分裂を促進する働きを持ち、本来あるべき状態に戻そうとする調整作用によって、美肌作用のほか、抗酸化作用、抗アレルギー作用、抗炎症作用など様々な効果が期待できます。
当院では、厚生労働省の認可を受けた医療用医薬品のプラセンタ(メルスモン製剤/ラエンネック製剤)を用いたプラセンタ注射を行っています。
通常、プラセンタ注射の原材料には、健康な日本人の胎盤から抽出したヒトプラセンタが使用されており、皮下注射は他の摂取方法よりも体になじみやすく、高い効果が期待できます。
更年期障害でお悩みの方、アレルギー性鼻炎や花粉症などアレルギー体質の方、疲れやすい、免疫力低下が気になる方、美容目的の方など、プラセンタ注射にご興味をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
プラセンタについて
ヒトの赤ちゃんは、わずか10か月で小さな受精卵から約3キロの胎児にまで成長します。
この成長の秘密は、「胎盤(プラセンタ)」にあります。胎盤には、赤ちゃんの成長に必要な沢山の栄養素が含まれており、中でも細胞の活性化や分裂を促進する働きを持つ「成長因子(グロースファクター)」と呼ばれる有効成分のお陰なのです。
また、プラセンタエキスの原料となる胎盤には、ヒト由来、豚由来、馬由来があります。
プラセンタの成分
タンパク質(アミノ酸)、ビタミン各種、脂質、糖質、ミネラルなど5大栄養素以外にもムコ多糖体など10もの栄養素(有効成分)が含まれています。
プラセンタ注射とは?
プラセンタ注射は、医療機関でのみ受けられる「プラセンタ療法」のひとつです。
現在、日本で認可されているプラセンタ注射の薬剤には「メルスモン」と「ラエンネック」の2種類があり、当院ではどちらもお取り扱いしています。
プラセンタ注射に使用されている原材料は、日本人の胎盤を原料とするヒトプラセンタです。皮下注射によりプラセンタを取り込むので、成長因子が吸収の過程で分解されず、サプリやドリンクから摂取するよりも即効性があります。
なお、市販されているサプリメントやドリンク剤に含まれているのは、豚や馬由来のプラセンタです。
プラセンタ注射の期待できる効果
プラセンタに含まれる、本来の状態に戻そうとする働きにより、次のような作用が期待できます。
効果が期待できる主な作用
- 細胞の増殖・再生作用
- 抗酸化作用
- 抗アレルギー作用
- 内分泌調整作用
- 基礎代謝向上作用
- 免疫賦活作用(免疫力を高める作用)
- 血行促進作用
- 美肌・保湿作用 など
効果が期待できる主な疾患
- 耳鼻咽喉科
アレルギー性鼻炎(花粉症含む)、めまい、メニエール病、耳鳴り、神経性難聴、嗅覚障害、味覚障害、口内炎、舌炎など - 婦人科
更年期障害(動悸・息切れ・不眠)、月経困難症の改善、便秘、冷え性、生理痛、不妊治療、乳汁分泌不全、高プロラクチン血症、ホルモンバランスの調整など - 内科
肝機能の改善(肝炎・肝硬変)、慢性腎炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、糖尿病、高血圧、低血圧、気管支喘息、慢性気管支炎、貧血、慢性疲労、習慣性便秘など - 皮膚科
アトピー性皮膚炎、発毛促進(脱毛症)、じんましん、湿疹、ケロイド、シミ、そばかす、しわ、たるみ、にきび、美白など - 歯科
歯槽膿漏(しそうのうろう)、歯周病、顎関節症(がくかんせつしょう)など - 整形外科
関節痛、肩こり、神経痛、腰痛など - 神経科
自律神経失調症、うつ病、不眠症など - その他
精力増進、滋養強壮、疲労倦怠改善、虚弱体質、病中・病後の体力回復、風邪予防、前立腺肥大、アレルギー性結膜炎など
保険適用のプラセンタ注射
プラセンタ注射は、更年期障害、乳汁分泌不全、肝機能障害に対し保険適用が認められていますが、当院では、「更年期障害」の治療のみ、保険適用でお受けいただけます。
当院での保険適用プラセンタ注射の条件
- 更年期障害の治療のみ
- 原則45歳~59歳までの女性対象
ただし、45歳以下の方でも、検査によって「若年性更年期障害」が認められる場合には、保険適用可となる場合もあります。 - 1回1アンプルまで
1回1アンプル以上の注射を希望される場合には、自費治療となります。 - 使用する薬剤は「メルスモン」のみ
更年期障害治療以外の症状改善や美容目的、定期的な注射を希望されない方、男性の方には、「ラエンネック製剤」での注射となり、自費治療となります。
保険適用プラセンタ注射の間隔
目安は1週間に2~3回、症状の改善が得られたら(約2~3か月後以降)は週1回程度です。
プラセンタ注射の費用
- 保険治療
3割負担:(初診)約1,000円、(再診)1回約500円
※初(再)診料・血液検査が必要な場合、検査費用は別途必要 - 自費治療
1アンプル注射 1,500円(税込)、2アンプル注射 2,500円(税込)
※メルスモン、ラエンネック同額
プラセンタ注射の注意事項
- 献血や臓器移植ができなくなる
プラセンタ注射をされた方は、献血はできません。また、臓器提供も原則として控えることが求められています。(ただし、移植希望者が説明を受けて同意された場合は可能です。) - プラセンタ注射を受けるには、同意書への署名が必要
プラセンタ注射を受ける方は、まず医師の説明を聞いた上で、同意書にご署名をいただきます。そして受けられた注射ごとに、ロット番号を記録しております。なお、厚生労働省の指導により、同意書ならびに注射の記録は20年間の保管義務があります。
プラセンタ注射の治療の流れ
プラセンタ療法をご希望の場合、その方に合った適切な用法・用量を検討しますので、お気軽にご相談下さい。
また、注射にあたってのリスクや注意事項などをご説明させていただきます。
同意いただけましたら、同意書にサインしていただき、当日から注射が可能です。
注射量は、患者さんの状態や症状の重症度によって異なりますが、1回1アンプル(約2ml)~2アンプルです。
※保険適用となる疾患の場合でも、1回1アンプルまでです。
それ以上は自費治療となります。
※患者さんの状態や症状の重症度などによって、異なります。
よくある質問
プラセンタ注射は、男性でも注射可能ですか?
男性の方にも注射可能です(ラエンネック製剤)。
更年期障害や慢性的な体調不良、薄毛にも効果が期待できるとされています。
ただし、男性更年期障害は保険適用に当たらないため、自費となります。
プラセンタ注射は、どのような病気に効果が期待できますか?
耳鼻咽喉科領域では、アレルギー性鼻炎・花粉症・メニエール病・耳鳴り・めまい・難聴・嗅覚障害などです。
ほかにも、慢性的な疲労、肩こり・腰痛・ひざ痛、生理不順、生理痛、イライラ、冷えのぼせなどの更年期障害、月経前症候群(PMS)、自律神経失調症、肝機能障害の改善などにも効果が期待できます。
詳しくお知りになりたい方は、外来にてお聞きください。
プラセンタ注射による副作用はありますか?
昔からプラセンタは自然薬として利用されていますが、取り入れる方の体質やその時の体調次第で、効果の現れ方は良くも悪くも変わります。
注射部位の赤みや腫れ、かゆみ、注射した側の腕が重く感じる、吐き気、寒気など、プラセンタ注射の初回から数回に渡って現れやすい傾向がありますが、1日程度で治まることがほとんどです。
ただし、胎盤であるプラセンタには多くのタンパク質が含まれているため、タンパク質アレルギーをお持ちの方は、喘息などのアレルギーが悪化する、まれにアナフィラキシーショックを起こす可能性もあります。
体調にお気づきの点がありましたら、医師またはスタッフまでお気軽にご相談ください。
ほかにも、プラセンタには、あるべき状態へ戻す力があるため、好転反応として「不正出血」「にきび・吹き出物が増える」「朝早く目覚める」といったことが起こることがあるとも言われています。
プラセンタ注射の効果はどのくらい続きますか?
日本胎盤臨床医学会によれば、プラセンタの皮下注射による持続性は、3日~1週間とされています。
(参考)プラセンタ注射の適正な使い方|日本胎盤臨床医学会
http://jplaa.jp/ppt/guide_%20lecture1.pdf
プラセンタ注射によって、感染症やエイズなどの病気に感染しませんか?
ヒトプラセンタの原料となる胎盤は、母体の健康な方が満期出産された胎盤だけを選別して、日本国内の医療機関から直接メーカーによって調達されています。その上で1つずつ核酸増幅検査(NAT)を行い、HIVなどウイルス感染していないことが確認された胎盤だけが製品化されています。
さらに、ラエンネック製剤、メルスモン製剤のいずれも、製造の最終過程で高圧蒸気滅菌が実施され、製品化の段階で再度安全性に対して検査されています。
院長からのひとこと
プラセンタ注射を受けられた方から、
- 肩こりが軽くなった
- 疲れがたまりにくくなった
- 深く眠れるようになった
- 髪の毛が早く伸びるようになった
- 細い髪の毛や爪がしっかりしてきた
など色々なお声を、当院ではよくお聞きします。
1回の注射で効果を感じる方もいらっしゃいますが、何回か続けていただけると、効果をより実感していただきやすいと思います。ご興味ある方は、お気軽にご相談ください。